「第5話ファーストを求めて!・中編U」

 

「トーナメントの予選会は明後日だから、頑張れよ」というルシファーの言葉を思い出しながら、修行に励む炎冷。しかし、まだ

肝心の召喚術がだめなようだ。出せても、全く意味の分からない物や生き物を出してしまう。これでは、ただの手品師だ。

少し嫌になったので、ごろんと寝転ぶ炎冷。「畜生!何で出来ないんだよ〜。念じ方も覚えたし、後はルーちゃんの波長に沿ってやるだけ

なのにさ。・・・・・・。」魔界の空は雲ひとつ無い絶好のピンク空だ。魔界には青空というのは雨の前ぶりで、ピンク空が晴天という事になっている。

「綺麗だなぁ〜。にしても、ルーちゃんって毎度毎度どこ行ってんだろ?最近呼んでもすぐに来ないしさぁ。毎日しんだそうに床につくし・・!

もしかして、変化のキスの相手がもう分かって、だらけてんじゃ!;そんでもって、こんなに頑張ってる俺に今更言えなくて・・・(青)きっとそうだ!」

と立ち上がり、「よし!今日、寝る前にでもルーちゃんに聞いてみよう!」

(寝る前)

「あぁ〜あ。疲れた。炎ちゃんもそう焦らないで、コツコツ、こつのみを掴んで頑張れよ〜。」と言って寝ようとする瞬間!

「ねぇ!ルーちゃんいいんだよ、別に。」「は?・・・・何が良いんだよ?」と真剣な顔の炎冷を見て様子がおかしいと悟る。{まさか、炎ちゃん。

あんだけ言ってたのにもうギブアップ!?;}と炎冷の顔を見ると「わかったんだ。俺。ていうかさ、分かっちゃったの方が正しいんだけど。。」と

何故か目をそらす。{や、やっぱり自分には召喚術は無理だと決め付けて、もう帰る気だなぁ!?否!そんな事言わせないぞ。こうなったら・・!}

「炎ちゃん。何がわかったのかは知らないが、今自分に出来る事をしていけば出来る!だから・・!」{あ、疲れてるからあくびが・・・クソ!この

シリアスな時に!;}と思い、さっと顔を隠すように横を向いて黙る魔王(あくびしてるから)を見て、{は!?ルーちゃん・・・泣いてる!?;や、やっぱり

分かったんだ・・・変化のファースト・キスの相手が}「だからして・・・」{俺の事がっかりさせないように、必死なんだ。そんな俺だってちょっと逃げる

みたいで悔しいけど、ルーちゃんは友達だからそんなツライのに、やだよ・・・!」「ルーちゃん!俺でも・・・!!」「!?(何!?まだ話終わってないと

いうのに・・・!)・・・おやすみ!!」「え!?;ちょ、ちょっと!;」というと、魔王は寝てしまった。「・・・・ルーちゃん。」{あっぶね〜;もう少しで炎ちゃん

のペースでまだ、マイラさんのファーストを見つけて無いというのに、帰る事になりそうだった;とにかく、明日!明日までこのペースで頑張るのだ!}

と自分で自分を励ます魔王。さまざまな思い違いをしながらも、夜はふけていくのだった。

(当日)

何だかんだ言って結構爆睡の炎冷。「おい、炎ちゃん!炎ちゃん起きろ!出番だぞ!?」「へ?」と、まだ眠気まなこの炎冷を覗き込むように

かがんでいるルシファー。何でこんな時間に起こしにくるのか?と頭をボリボリかいている。「出番って何さぁ??(あくび)」と立ち上がると

・・・ワァーーーー!!!!・・・・と歓声のようなものが聞こえてくる。「え・・・・え!?こ、ここって!?;」そう、トーナメント会場の控えベンチ

である。驚きを隠せない炎冷。「な、何でこんなとこにいんの!?;だ、だってルーちゃんトーナメントは明後日だって・・・(青)」「・・・う・そ☆」

とバッチリ決める魔王を、殺したいと初めて思った炎冷。「そ、そんな急に・・・;」「実は炎ちゃん!トーナメントはすでに始まっていたのだよ」

「えーーーーーーーー!??;」と歓声に負けないくらいの大きな声で反応する。「それでね、予選とかは俺が適当に蹴散らしといたから、後は

残り2匹!そいつ等に勝てば、今大会の優勝者は炎ちゃんだ!☆」「ま、まさかその二人って・・・・;(青)」とゆっくり魔王の後ろ側の、向かい。

控えベンチにガン付けて座っているのは、因縁深いマイラのチーム。選手、ボネス&マイラ。顔から血の気がザーっと引くのが分かった。

いきなり起きたら、トーナメントでマイラ達と戦えなんて・・とたじろぐのは無理もない。「しかも、残すなら問題の変化だけにしといてくれよ〜(泣)

何であの時のあいつまでぇ(−−;)」と嘆いていると、「いやさ、それがさ☆その前の、ほら、マイラの横にいるデカブツと美人のねーちゃんいる

でしょ?」「ん〜?」と言われた通りに二人を確認。「あの二人が意外に強くてね。今までは面白いぐらい俺の相手じゃなかったんだけどさ、

どうもマイラのチームだけあって強いの、めんどくさいのなんのって!;特にあのデカブツは、俺の腕に傷つけやがったんだ。」と傷を見せる。

「大丈夫なの!?;結構深いじゃん;」と血相を変えるが、魔王はいたってスマイル☆「いける、いける☆ほら。」というと、治ってしまった。

「簡単に治せる程度だけど、油断しまくってた訳でもないのに、いいねぇあのデカブツ。スカウトしたいところだが・・・・。」「だが・・・何?」

「・・・・よく見たらあのチームすげぇわ。どっかであいつ等見たと思ったら。将来凄い人になってんだな、これが・・・。」「え;あの3人が?;」

というと、魔王は首をひねりながら、思い出すように。「確か、あのデカブツはルベル。最強と恐れられた魔界マフィアのドンの一人息子で、3年後

親父が引退し、魔界マフィアのドンになって間もないのに、素晴らしい功績を伸ばしていると聞く。後、あの美人のねーちゃんと言ったが、あれは

遊界の皇帝、エスカモーネー家の長男だな。女装壁があると聞いてはいたが;マイラと一緒になってしめてたヤツは、イトコだな。

長男アシュネは3年後、遊界の元締めとして君臨してるし、そのイトコのボネスは、その長男の側近。とまぁ、さすがに凄いお友達をお持ちの

ようでって感じ?」と、一通り説明が終わって炎冷を見ると、座り込んでいる。「そんな数年後すげぇ奴等の一人に、俺が勝てるのかなぁ?;

ボネスを頑張って倒せたとしても・・・それに、マイラのファーストの相手だって見つかったんでしょ!?;」と立ち上がる。「何!?そうなのか?!」

「え?・・・・・俺はてっきりルーちゃんが見つけたから・・・。」「あのね;ずっとココ何日かは、君のために雑魚の相手してたんだよ?;・・・たくっ、

人騒がせな・・・(溜息)とにかく、相手さんはやる気満々みたいだから、行って来い!」と炎冷を強く押す。「う、うあぁ!?;」と、炎冷が出ると、

会場の歓声もさらに上がる。少したじろぎながらも、前に歩んでいく。「さっさと片付けて、アイツをここまで引きずって来い!」「言われるまでも無い」

と、ボネスも歩む。「ルールはいたって今までと一緒!殺さない程度に闘ってくれて構わない!さぁ、綺麗なお姉さん達に指紋を当ててくれい!」

と司会者が叫ぶ。すると、キャンペーンガールのような女性が2人上がってきた。ボネスを見ると、その女性が持っている板に、人差し指をぐっと

押している。「?」「さぁ、貴方も早くv」と、炎冷も同じ行為をする。すると、司会者の右手のボードに、HPとMPがそれぞれの写真の横に現された。

「へぇ〜@@。すっげぇ、やっぱ金持ちは違うなぁ・・・。」とあっ気にとられていると、「それでは!あそこのHPが制限時間内に減らされた方が

負けとなるよ〜ん!☆どうしてももう無理!って時は、敗北を認めるか、自らステージを降りるか決めてくれ!場外された時は、そこで試合は終了!

場内にいる方の勝利だからね〜ん?☆さぁ!?ごたくは良いから始めましょう!!炎 対 ボネス・・・・始めーーーーー!!!!!」とにかく、

いつこられても大丈夫のように構える炎冷。「炎とか言うたか?」「!・・・・あ、あぁ;」そう言うと、ボネスはまたあの時の様に手をピストルのような形に

して構えている。「?。・・・・!?あれは確か!?」「まずは、挨拶!!」とバーン☆という効果音の後、炎冷はとっさに正面をよけたが、腹部に急激

な痛みを感じた。まるで、腹部が思いっきりつねられ、そのままもぎ取られたような感覚だった。酷い痛みを感じながら倒れる。「炎ちゃん!!;」

と魔王も体を乗り出す。「くっ・・・・・!!つぅ〜〜!!;なんなんだ、あの攻撃;見えないし、それに・・・(撃たれたのか?;)」と自分の傷を見ると、

思ったとおり、もぎ取られてはないが、酷く皮膚が一部分つねられたまま曲がっている。「お前がよけるんくらい、計算しとるわ。は!俺のこの術!

念弾が見破られん限り、俺は楽勝でマイラの元までお前を引きずってけるってわけや。悪く思うなや?俺らに喧嘩売った未熟さ、たっぷり味わした

る!」と言って又倒れこんでいる炎冷を狙う。「炎ちゃん!よけろー!;」「!?」「ばーん☆!!」・・ドン!!・・「ぐぁぁ〜〜〜〜!!くそっ!;」と肩を

撃たれてしまった。{考えるんだ!あいつのあんなふざけた攻撃で倒されたらルーちゃんに申し訳ない!;何としても、何としても変化と闘うまでは!}

と立ち上がる。「お〜っと!立ち上がった炎!!初めて彼の勇姿を目の当たりにしたーーー!!!」と、観客生徒はそのふんばりに驚いている。

「俺の弾くらって、まっすぐ立ったヤツはマイラ達以外初めてやわ!ほんなら、その初体験記念つーことで、体ガタガタ言わしたるさかいなぁ!!?」

と両手で素早く、ピストルの形をつくり、高速で撃ってきた。{よく見るんだ。本にも書いてあった。基本は、相手の攻撃を良く見ること。アイツは今

撃つ時何してた?}「炎ちゃん!!;」弾はどんどん迫っている。見ているマイラも「ま・当然の結果か・・・」と口元が不敵に笑う。{あいつは・・・・

あいつは・・・}「このオマケもつけてたるさかい!観念しぃやぁ!!?」と片方の手で加えてもう一発打ってきた。{・・・・!?見えた!!あれがあいつ

のからくり!!}会場が一瞬静まり返った。その瞬間、何発ものボネスの弾が炎冷の方に飛び交い、真っ白の煙がふきあれ、炎冷が見えなく

なるくらいだった。「炎ちゃん・・・・やるねぇv」「秤スやて!?;」とボネスの目の前には、無傷の炎冷が立っている。歓声が沸きあがり、司会者も

驚きを隠せないといったコメントを言っている中、ボネスは頭の中が真っ白になった。{何でや?何で俺の攻撃が・・・。弾は何処行ったんや?}

と思ったその瞬間。・・・ズドドドドドン!!!!・・・とボネスの体が宙に浮くくらい、衝撃で体が舞った。思いっきり倒れこんだのは、ボネスの方だ。

「がはぁ!!・・・て、てめぇこのクソがぁ・・・!!;」と、倒れながら必死に起き上がろうとするが、ダメージが大きくHPケージも半分以下の45%しか

残っていない。ボネスの方にゆっくり歩みながら炎冷は言った。「お前の攻撃は、その名前通り指先でねじった念を一瞬にして固めて、音速で相手に

放ち、いかにもその手からピストルの弾が出てきているかのように見せる、俺と同じ創作魔術の幻術タイプの攻撃だ。だから、俺は念の鏡を作って、

それを反射させた。教科書に書いてあったけど、魔術や魔法の類の念は、反発しあう力が働いてしまうって書いてあったの思い出したから(^^)」

とにひっと元気に笑ってみせた。ボネスは悔しそうに見上げている。「教科書やて?・・・は!こんなトコまで来て教科書かい;(溜息)ほんなもん、

勉強さぼっとったから忘れとったわ。あの一瞬で、ようそこまで見抜けたなぁ。そうか、お前も創作魔術タイプか。」と言って立ち上がろうとする。

その瞬間、一瞬のスキをついて炎冷を蹴飛ばした。「ばーか。俺は結構こう見えてずるこいんやで☆」「奇遇だな」「!?;」と下を見ると、スキを

ついたはずの攻撃をかわした炎冷は、低くかがみこみ、思いっきりアゴを目掛けて・・・・!!!!・・・・ガスン!!・・・『!?;』・・・バタン!!・・・

思いっきりあごにヒットした炎冷の一撃は、ボネスのHPを0にしただけでなく、場外にまではじき飛ばしてしまった。静まり返る会場。しかし、

「この勝負、文句無しで炎の・・!ウィーーン!!!!」・・・・ワァーーーー!!!!・・・と皆驚きの勝利であった。マイラチームは、予想外の

出来事に皆立ち尽くしている。「ルーちゃん!!」「炎ちゃん!!すごい!炎ちゃんやったじゃないか〜!」と炎冷を抱き上げて一人わっしょい

する魔王。相当嬉しかったようだ。「でも、よく見抜けたな!?」「最後のあのオマケが無かったら、俺勝てなかったよ。あの最後の気が緩んだのか、

少し指先をひねったのが見えたから、これだ!ってね。あいつ、大丈夫かなぁ?」「なぁに、魔族は丈夫だからな。あいつは、自分の業に溺れ過ぎた

な。自業自得だ。・・・・さぁ、休憩が終わったら、次はあそこでガンたれてるヤツだぞ、炎冷!!」そこには、腕を組み、ガンたれているマイラの姿が。

「・・・・変化・・・。」「次の相手は、ボネスのようにはいかない;お前の戦闘パターンも見ていたからな。」「え?それヤバイんじゃ;」「怪我人の方、

こちらに来てくださ〜い!」と医療班が炎冷を呼びにきた。「はぁい!」「ちゃんと治してこいよ?」「うん、分かってる。待ってて!」というと、炎冷は

走って行ってしまった。ルシファーも少し自動販売機に向かう。お金を入れて、スポーツ飲料水を2本買う。「ほらよ。」と横に向かって見もせずに

なげる。貰った相手は、マイラだった。「来ると思ったvだって、マイラさんだもん☆」「?。気安く呼んでんじゃねぇよ、クズが!」と言うと、貰った

飲み物を開けて飲むマイラ。二人は無言で歩いている。{何か変な気分。赤い髪のマイラって・・・}「・・・チラチラ見ると、金とるぞ・・!」とギロリと

睨まれる。「はいはい;それにしても、内の子がすいませんねぇ、怪我は大丈夫なのか?あのボネス君は?」と聞くと、マイラはいきなり立ち止まって

飲みかけの缶を、思いっきり床に投げつけた。「・・・・・(溜息)飲み物を粗末にしてはいけませんよぉ?」「あの野郎簡単に負けやがって・・!

てめぇあの炎とかいうヤツに何をした!?前と動きが全然違ぇじゃねぇか!」と詰め寄られる。「そりゃぁ、あのまんまだったら、君には勝てない

でしょ?特訓したんだよぉ〜彼なりに。すごい素質のある子でねぇ。可愛くって、可愛くってvvv」と悶えていると。「お、お前・・やっぱホモか?;(青)

ま・アシュネでもうホモなんて慣れっこだがな(呆)・・・お前は何者なんだ?どこかでみたような気がする・・・。」{や、やばい;}「こんなハンサム、

ちょこちょこいるような顔でも無いだろ。気のせいだ。こんな所で闘わないやつを気にしても、しょうがないんじゃない?お前の相手は炎ちゃん

なんだから・・・・。」「ちっ!(いけすかねぇ野郎だ)」そういうと、マイラは怒りながら行ってしまった。「やれやれ。・・・・あぁ!?;ファーストキスは

まだしてないよね!?って聞き忘れたぁ;俺のバカーーーー;!」と魔王が頭を抱え込んでいると、アナウンスが流れた。

『最終試合。炎対マイラ戦を開始しますので、10分以内に席にお戻り下さい・・・』

「いよいよか。・・・・大丈夫。きっと勝てるさ。」

当等この戦いに決着がつこうとしている。偶然か、実力か。ボネスに勝利した炎冷は、マイラに勝つ事が出来るのだろうか。

10分後に、マイラと炎冷が一生忘れられない戦いが始まる・・・

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