「魔界版〜白雪姫〜」

 

ある所に、それはそれは綺麗で愛らしい姫がおりました。肌は雪の様に白かったので、王は「白雪姫」

と名づけました。しかし、白雪姫の母は白雪姫が生まれて間もなく病に倒れ、亡くなってしまいました。

しかし、王にはもう2人妃がおりました。その2人はイトコ同士で、二人とも全王妃に負けないくらいの

美貌を持っていました。その二人は、王の前と白雪姫の前では態度が違いました。

王が遠方に行ってほとんど居ない毎日、二人の妃は白雪をコキ使いました。しかし、白雪は気丈に

「いつか、素敵な殿方が・・・」と夢見て生活をしていく内に、すっかり国一番の美人になりました。

それまでの国一番だった二人は白雪を大変妬ましく思い、部下の狩人を呼びました。

「白雪を森に連れて行き、殺しなさい。」「そして、この箱にその心臓を入れて持ち帰れば、報酬を

やろう。」と。そして、命令通りいたいけな白雪を森に連れて行って、花を摘んでいる白雪を殺そうと

近付くと、それと同時に魔物が。狩人は、その魔物の大きさに圧倒されていると、次の瞬間白雪の手に

よって魔物が倒されました。実は、白雪は男っ気のある怪力女だったのです。それを見た狩人はびびり、

白雪の事の次第を話しました。すると、白雪は思いついたように「なら、今倒した魔物の心臓を入れて、

城へお帰りなさい。ほれっ」と魔物の心臓をもぎ取り、箱に詰める白雪。「じゃ、私は森に逃げるから。

ばらすんじゃないわよ!」と、すたこらと逃げる白雪。狩人は何となく、言う事を聞く事にし心臓を持ち帰り

ました。二人の妃は大変喜び、狩人に多額の報酬を渡しました。白雪が生きているともしらず・・・。

「王には、白雪は花を摘みに森に行き、魔物に襲われたと言えばいいわ。」と、二人の妃は笑が絶えません

でした。その時白雪は、7人の小人の家を占拠し、いきさつを話し、家事手伝いを渋々する事にしました。

そんな生活にも慣れた頃、風の噂で白雪と小人達の話を小耳に挟んだ妃の一人が、不安になって調べる

と、白雪が生きているという事が分かりました。何故なら、この二人は魔女だったからです。

占いで生存を確かめた二人の魔女は、毒のナシを作り、白雪の所に向かいました。老婆だったので、

分からなかった白雪は毒のナシを食べて倒れて死んでしまいました。しめしめと思った魔女Aは、

帰る途中で自分のイトコの魔女Bを口封じに殺しました。老婆から元の愛らしい姿に戻った魔女は、さぁ

帰ろうと思ったその時、思ってもみなかった事に、白雪の噂を聞きつけた王子とばったり遭遇。

「悪い魔女め、よくも白雪姫を・・・!・・・・・・。」「な、何よ!?;」白雪姫毒殺を知った王子が、魔女を倒そうと

思い魔女を見た瞬間。魔女の妖艶な愛らしさに心を奪われて虜になってしまいました。もぉ、白雪姫など

どうでもいいぐらいに。国に帰りたい魔女は、必死にその王子を払いのけようとしますが、一向に王子は引かず、

「私の国で、私と共に生きてください!」とプロポーズまでされる始末。その間、死んでしまった白雪を助けるのは

自分達だと感じた7人の小人は、闇水(聖水のようなモノ)を『目を覚ませ』という意味でむやみやたらにかけまくり

ました。性格はともあれ、一緒に生活をした仲間を助けたかったのです。すると、実は歯に挟まっていたナシが

とれ、パチクリと白雪は目を覚まし生きかえりました。「バンザーイ!バンザーイ!」「ば、馬鹿な!?;」

まさか、歯に引っかかっていたとは気づかなかった魔女も、このまま国に帰っては死刑になるだけだと思い、

そのしつこい王子と共に国外逃亡をしようと決断し、白雪に別れを告げ、王子と白馬に乗って魔女は逃亡しました。

嫌な継母もいなくなった白雪は、安心して城へ帰れると思い、小人達にお礼を言い、城へ帰りました。

めでたし、めでたし。

マイラ「これが、魔界で普通に売られてる白雪姫のお話よ。人間界ではどうだか知らないけど、最後に笑うのは

魔女なのね、これ。深いわねぇ・・・。」

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