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「謹賀新年☆ウララララ♪」
魔界では、正月というのは大晦日の夜から祝う習慣にある。どのように祝うかというと、「訪れの歌」という魔歌を人魚達が歌い、周りはその
歌に酔いしれながら酒を飲むのだ。子供は「リンリ」と呼ばれるおめでたい砂糖菓子を食べる。街も正月ムードで溢れている。
その辺は人間界と大差ない。そして、早朝4時に日が昇る魔界では、4時30分前に儀式が始まる。その儀式では、四大元素を司るエレメンツ
がそれぞれの系統の仮面をつけ、一人づつ魔術を念じながら華麗に踊りを披露するのだ。その様子は、TVでも流れる。大体は、どの魔族も
このチャンネルだ。最後の火を司るマイラの踊りが終わった瞬間に、朝日が昇るのである。その光景は、まるでエレメンツが朝日を運んで
来たかのようだ。美しい光景に皆が圧倒され歓声を上げた瞬間に4人いっせいに仮面を投げる。その仮面をとったものは、幸福になれると
されている。そして、エレメンツが念じていた魔法を放つと、辺りは一面が花吹雪に包まれ温かい気持ちになる。
そして、魔王が手を振り皆に新年の訪れを再度伝えるのだ。
「あぁしんど・・・;」と控え室で化粧を落とされながらマイラが呟く。「でも、良かったじゃない。成功して。」と水のエレメンツのジブリールが答える。
「俺達はずっと前からやっているんだ。いなかった貴様の変わりにもっと長く踊らなくてはならなかったんだぞ。」と、風のラファエルが嫌味を言う。
このマイラとラファエルは犬猿の仲だ。「腹踊りでも披露したのか?(くすっ)」「何だと!?(怒)」と喧嘩が始まろうとすると、「よせ、二人とも」
と大地のウリエルに止められ黙る二人。「新年早々にくだらぬ喧嘩はよせ。成功も泡となる・・・。」と着替え室に向かった。「その通りよ。さぁマイラ。」
とジブリールと共に着替え室に渋々向かうマイラ。
(着替えながら)
「貴方達はどうして仲が悪いのかしらね?もっと自重出来ない?」とジブリールに優しく問いかけられるマイラ。「?。アイツが悪いんだもん。
マイラ悪くないもん!」「・・・・マイラこんな神話読んだ事あるかしら?『二人の神と国』という話よ?」「・・・・無いなぁ。」と返答すると、ジブリール
は着替えに手こずっているマイラを手伝いながら話し始めた。
「昔々、ある所に北の神と南の神が居たの。二人とも大きな国の守り神だったのだけど、大変仲が悪くていつも悪口を言い合っていたの。
近くにいても・・・離れていてもよ?そこで大神は怒って二人の舌を抜いて”愚か者。それでもまだ悪口を言い合うなら勝手にするが良い”って
最後は見放されたわ。二人とも悲しんだのだけど、段々悲しみが怒りに変わって言ってね?舌が無いからお互いに何を言ってるのか分からない
のに、相手の態度を見て悪口を言い合い、100年の時もあっという間に経ってしまったの。」「アホだろ。」「でもある時、そんな所に真実の神
が通りすがったの。二人はその神を見て懸命に伝えたわ”どちらが一番優れた神か?”と。すると真実の神は言ったの。”お前達は北と南の
守り神でありながら、守るべきは国では無く自分達の名誉か?”と。二人はハッとして北と南に帰ると、自分達が喧嘩をした100年間の間に
神に見放された国は滅んでしまっていたの。その二人を見て真実の神は告げたわ。”二人とも同量の器と力なり”と。同じ器の二人は、国を
無くし、守るべきモノが消えた事を嘆きながら死んだ。という話があるわ。いがみ合っているばかりでは、進歩どころか止まってしまうのよ。
ねぇ、マイラ?貴方達ももう少し分かり合えたら、いいと思うわ。」とジブリールは、着替えが終わって椅子に座っていたマイラに一言そう言うと
部屋を出て行った。「・・・・・・ふん!」とムスッとした表情で座っていると自分の背後に悪寒を感じた。「マ・イ・ラv(ぼそっ)」
「ぎゃーーーーーーーーー!!!!」
「殺す!!」と思いっきり顔面に裏拳をかますマイラ。「ぐはぁ!」と言ったのは魔王ルシファーだ。「何調子こいてるの?(怒)」と手をぼきぼき
鳴らしながら睨むマイラ。「ま、待て待て;ちょっと驚かそうと思っただけで・・・;」「何でしかも着替え室にいるわけ?!(怒)」「え・・・;」と目を
そらしゆっくりと背を向けるルシファー。「何処に行くの?」「え・・・いや、今ラルトの呼ぶ声がしたような〜・・・;;;」
「のぞき目的が済んだからかぁーーーー!???(激怒)」
ぎゃぁぁぁぁぁ!!というルシファーの悲鳴に突然消えた魔王を探していたラルトが「・・・・どこに居るのかと思ったら(溜息)」と瞬間移動。
思ったとおり、エレメンツ女用着替え室。そこには灰カス同然の魔王らしきものが煙をあげている。「新年早々またですか?;陛下もマイラも
進歩無しですね〜;情けないです、魔王陛下;」と嘆くラルト。「見つかったか?」「どうしたんだ?」とお馴染みのメンバー集合。
そこにはラファエルの姿も。皆が魔王に集まっている中、ラファエルの元に行くのはマイラ。「ん?何だよ。」「・・・・あけおめ・・・。」「は?」
と聞き返すと、「あ・け・お・め!!;」と言うマイラに圧倒されるラファエル。「え・・・あ・あけおめ・・・?;うん・・;(???)」そう伝えると
マイラは魔王のほうにまた戻っていった。「どうしたの、又喧嘩?」とジブリールが呆れながら近付くと、「いや・・・あけおめって言われた。
初めてだあいつが俺に挨拶したの。」と驚いている。「あらあら。マイラったら。」とクスッと笑うジブリールにラファエルはまたもや???。
「酷いやマイラさ〜ん;」「ひどくない!大体のぞきするからでしょ!?」「何!?陛下それはどういう事ですか!?」「ジブリールさんってやっぱ
大人の魅力!?///」「何聞いてるんですか、炎冷君!(赤)」「美味し過ぎるぜルーちゃん!☆」「やれやれ・・・」「何だったんだ???;」
「ちょっと慰謝料とるわよ!?(怒)」と言いたい放題。こうして、又一年があっという間にこの調子で過ぎていく予感を残しながら、元旦を過ごす
マイラ達であった。喧嘩はほどほどにね☆
「あけましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします!」
〜END〜
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